”署名者の意思を反映する多重署名方式の提案”

　大学のキャンパスでは、掲示版などに、イベントへの参加者を募るポスターを見かける。ポスターには、参加希望者が名前を記入出来る（署名出来る）ようになっている場合も多い。このようなケースでは、多重電子署名方式が有効であることはよく知られている。しかし、参加希望者が名前以外の情報を付加するケースでは、例えば、イベントが複数回実施される場合に希望するイベント日を参加希望者がポスターに補記するようなケースでは、効率的な電子署名方式は、提案されていない。そこで、我々は、そのような付加情報を「署名者の意思」と呼び、この概念を取り込んだ新しい署名方式を提案する。そして、この提案署名方式の効率性が極めて高いこと示すばかりでなく、偽造に対して高い安全性を持つことを示す。尚、本提案は、離散対数問題に基づく他の多重署名方式にも適応可能である。

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