- 参加者 : 宮地助教授, 多田助手, 岡本(D2), 前田(M2), 湊(M2)
- 学会の様子
ASIACRYPTが日本で開催されるのは、当カンファレンスがスタートした1991年に
続き、2度目となった。また、今大会から、International Association for
Cryptologic Research ( IACR )のサポートとなり、これにより、名実ともに
Crypt, Euro Crypt と肩をならべる存在となったことから、大変な盛り上がりを
見せることとなった。参加者は、約250名で、会場となった京都国際会議場の1F
フロア-を埋め尽くし、140本から選りすぐられた45本(採択率32%)の研究
論文が発表された。発表者が精鋭な研究者であることは、もちろんのこと、質疑
応答でも、RSAの生みの親Shamir博士やSchnorr署名で著名なSchnorr博士などか
らコメントが出るなど大変に高いレベルの発表が行なわれていることを感じさ
せられるものであった。発表論文の分野については、下段に補記しているので、
参考にしていただきたい。また、非公式ながらも、当コンファレンスの一部とし
て行なわれるRump Sessionでも、18本の発表が行なわれた。このセッションは、
各研究者の最先端(現在進行中)の研究の一部を紹介する機会にもなっており、
5月にインスブルック(オーストリア)で行なわれるEurocrypt 2001 や8月に
カリフォルニアで行なわれるCrypt2001を占う上でも大変に注目された。
個人的には、多くの発表者を抱えるカリフォルニア大学サンディエゴ校の
Bellare博士チームの充実ぶりと、Rump Session でのMoti Yung博士の名司会ぶ
りが強く印象に残っている。
< 論文の内訳 >
Protocol |
10 |
Symmetric Key Schemes |
8 |
Cryptanalysis |
7 |
Digital Signature |
5 |
Public-Key Encryption and Key Distribution |
4 |
Number Theoretic Algorithm |
4 |
Zero-Knowledge and Provable Security |
3 |
Finger Printing |
2 |
Boolean Functions |
1 |
Pseudorandomness |
1 |
TOTAL |
45 |
|