CHES2004 Boston, USA   2004.8.10 - 2004.8.13

  1. 参加者名 : 宮地先生

  2. 学会の様子

     CHESは1999年から始まり,今年で第 6 回目となる. 暗号コプロセッサの実装やスマートカードの サイドチャネル攻撃を主に扱う暗号関連のワークショップで, 今年から初めて国際暗号学会(IACR)主催のワークショップになった. アクセプト率は32/125 (26%)であり,主催者によるとPKCよりも アクセプト率は厳しいようだ.

     参加者はスマートカードに関連する企業が多く,米国で行われる 学会にしては,欧州からの参加者が多い. 参加者は200人前後で、日本からは16人が参加していた. 参加国は, フランス,ドイツ,ベルギー,デンマーク,イスラエル,スイス, UK,イタリア,ポルトガル,アイルランド,ノルウェー,フィンランド, オーストリア,オランダ, US,カナダ,ブラジル, 日本,韓国,シンガポール,台湾,オーストラリア となっている. 発表件数は,フランス(6),ドイツ(5),アメリカ(5), オーストリア(4),UK(3),ベルギー(2),日本(2),韓国(1), 台湾(1),ノルウェー(1),イスラエル(1),インド(1) となっており,やはり欧州からの発表が多い.

     発表内容はサイドチャネル関連が17件,実装に関するものが14件 であった. 学会自体は非常に well constructed であり,開催中にある ディナーやクルーズも主催者の演説などなく,非常にカジュアル な学会であった.なお,今回の会議に関しては,サイドチャネル 攻撃の生みの親である Kocher が設立した会社である Cryptography Research INC からかなりサポートがあったようだ.

     次年度から,SHARCS (Special Purpose Hardware for Attacking Cryptographic Systems) というconferenceが創設され, 第1回は2005年2月24日,25日(FSEの後)にパリで開かれる. サイドチャネル関連は対象外になり,次年度からCHESは,ますます サイドチャネル関連が増えるかも知れない.


    【戻る】