講演題目:ベルヌーイ数とゼータ関数の値
講演内容:
高校数学で1からnまでの和、2乗の和、3乗の和などの公式を習うが、このべきを
上げていったときの公式はどうなっているのだろうか。実はこ
の解答は300ど前にベルヌーイと関孝和によって独立に得られており、その公式
に現在ベルヌーイ数の名で知られる有理数が登場する。このベルヌーイ数は実に
様々な数学に顔を出す不思議な数であるが、なかでもリーマンゼータ関数の値と
して現れることが、多くの整数論研究者を惹きつけてきた。このあたりの関係を、
始めに述べた自然数のべき乗和の公式から出発して、数学を専門としない方々に
その面白さが少しでも伝わるようお話ししたい。時間が許せば、最近の話題であ
る多重ゼータ値との関連にも触れる。