社会人を対象とした教育プログラム「enPiT-Pro:エンピットプロ」が平成30年度より実施されることが決まりました 安全なデータ利活用のためのプロフェッショナル人材育成コース セキュリティでつながる世界、セキュリティによるイノベーション

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ごあいさつ

「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT:エンピット)」は、高度IT人材の育成を目指す教育プログラムです。大学・産業界の協力体制のもとで推進されるリアリティの高い講義や演習など、特色あるプログラムを通じて実社会においてイノベーションを起こすことができる人材を輩出します。

従来は大学生を対象とした教育コースを実施してきましたが、社会人を対象とした教育プログラム「enPiT-Pro:エンピットプロ」が平成30年度より実施されることが決まりました。

セキュリティ分野(enPiT-Pro Security)では、大学院生/学部生を対象としたSecCap/Basic SecCapコースに続いて、様々な業務で情報利活用が必要となる社会人を対象とした「情報セキュリティプロ人材育成短期集中プログラム(ProSec)」を立ち上げ、情報セキュリティに関わるプロ人材の育成を行います。コース修了者には、履修証明の授与に加えて、連携大学で統一された認定証を授与します。

ProSec × 大阪大学

大阪大学大学院では、学外の方も、講義や演習により、まとまった知識等を修得できる体系的な教育プログラム「大学院科目等履修生高度プログラム」を立ち上げています。その教育プログラムの1つにセキュリティコースを設け、その中でProSecコース提供を行います。受講者には、所定のカリキュラムを修了することで修了認定書が授与されます。

ProSecコースの概要

コース内容

情報セキュリティは、技術部門の問題ではなく、今や、情報セキュリティガバナンスという用語にみられるように組織全体で取り組むものです。一方、ビットコインにみられるように、情報セキュリティ技術は経済活動にも大きな影響を与えます。本コースでは、数学やアルゴリズム、暗号や情報セキュリティの基盤技術から、情報セキュリティガバナンスや法制度、セキュリティ脅威の分析から、マネジメントまでカバーし、社会システムにセキュリティ技術を適用できる深い知識の獲得と現場知識の涵養を目指します。

特徴

講義は遠隔地からいつでも受講可能

ProSecコースでは、講義の遠隔配信を行います。職場からでも自宅からでも講義が受講可能です。リアルタイムの講義配信に加えて、ビデオによる聴講も可能です。

課題解決型学習(PBL)演習

知識の暗記にみられる受動的な学習を脱却し、自ら問題を発見し解決していく能力を身につけていく能動的な課題解決型学習(Project-Based Learning; PBL)を提供します。PBLでは、社会人・学生という社会の縮図となる広いダイバーシティを持つグループで協力し、情報社会に密接した課題へのセキュリティソリューションに臨みます。これにより、実践的なセキュリティ技術・知識のみならず、コミュニケーション能力や協働力、リーダシップ力の習得も目指します。 PBL演習はFace to Face で行うため、社会人が働きながら参加しやすいように、土日等の実施、PBL(1単位)が集中2日間で終わるように設定します。

セキュリティ基盤理論から実践演習まで幅広い内容

セキュリティが初めての方も基盤理論からしっかり学ぶことができます。さらに実践的な応用技術までカバーするため、幅広くセキュリティについて学ぶことができます。

講義・演習間の関連

セキュリティリテラシー

セキュリティリテラシー

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • 河内 亮周大阪大学

要旨

サイバーセキュリティでは情報セキュリティガバナンスや法制の基礎、セキュリティ脅威の分析から、マネジメントにおける社会制度の現状と課題等、セキュリティとビジネスではビットコイン、IoT、プライバシ等に関する課題などを学び、情報技術の社会システムと組み合わせ、社会システムにセキュリティ技術を適用できる深い知識の獲得と、現場知識の涵養を目指す。

サイバーセキュリティ

担当教員

  • 猪俣 敦夫東京電機大学
  • 上原 哲太郎立命館大学

授業の目的・概要

リスクマネジメント・インシデント対応 (担当:猪俣 敦夫)

今や守るべき資産は目に見える有価物だけでなくデータそのものが重要な資産である。組織が何らかの情報(データ)を管理し、それらを保護するための秘匿技術は数多く存在するが、技術だけで情報が完全に保護できるわけでなく、それらの技術を適正に運用・維持することが重要である。本講義では情報セキュリティマネジメントの基本であるISMSを中心とした、組織における体系的な情報セキュリティリスクマネジメント手法について学ぶとともに、実際に備えておくべきインシデント対応として幅広い視野を考慮し、その具体例としてCSIRT、事業継続計画(BCP)について触れる。

システムとネットワークのセキュリティ・フォレンジックス (担当:上原 哲太郎)

情報システムの設計・導入・運用・事故対応に際し、セキュリティ確保のために必要な知識を習得する。セキュアなシステムを調達導入し、可能な限り低いコストでセキュリティ事故を素早く見つけ出す体制を構築して運用し、事故発生時に適切に対応するためのさまざまな知識を習得する。

学習目標

リスクマネジメント・インシデント対応 (担当:猪俣 敦夫)

情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を適切に理解し、自分自身で情報セキュリティポリシを策定することができ、様々なインシデントに対するリスクアセスメントが行えるための豊富な知識を得ることが目標である。

システムとネットワークのセキュリティ・フォレンジックス (担当:上原 哲太郎)

情報システムの設計・導入・運用・事故対応にかかるセキュリティの課題を概観することでセキュアな情報システムの導入運用と事故発生時への適切かつ迅速な対応能力を養成する。

知識単位

ISMS、BS7799、ISO/IEC17799、ISO/IEC27001、JIS Q 27001、リスクアセスメント、PDCA、NIST SP800-53、CSIRT、JPCERT/CC、BCP(事業継続計画)、ディザスタリカバリ、ISO/IEC17025、制御システム、セキュリティ要求、ソフトウェア脆弱性、ログ監査、ファイアウォール、Webアプリケーション脆弱性、DDoS攻撃、証拠保全、メモリフォレンジック、削除ファイル復活

セキュリティとビジネス

担当教員

  • 苗村 博子 苗村法律事務所
  • 岩下 直行京都大学
  • 岩佐 琢磨(株)Shiftall

授業の目的・概要

情報の法的価値と法的規制 (担当:苗村博子)

データ化された情報は、国境に関係なくやりとりされている。しかし、情報の価値とそれに見合った規制を行う法は、基本的に国や地域という単位で作られており、その国や地域の重視する価値観によってそれぞれに異なっている。日本の法だけにとらわれることなく、世界のトレンドを作り出している欧州連合(EU)のデータ管理や、アメリカでの情報規制にも触れつつ、情報の法的価値を探り、その保護のための規制とその規制に対応する為に普段必要な努力について理解してもらう。

金融業務における暗号技術の応用と国際標準化 (担当:岩下直行)

DES暗号の開発に始まる現代暗号の進化には、金融業界という巨大なユーザーの存在があった。本授業では、1970年代に始まる銀行の巨大情報ネットワーク化と、そこで利用された暗号がムーアの法則に伴う暗号技術の危殆化の経験を経て、どのように進化を遂げたかを述べる。また、そうした技術の一つの応用事例として、仮想通貨とブロックチェーン技術を取り上げる。

IoT先端技術とその展開 (担当:岩佐琢磨)

IoTなどとも呼ばれる最先端のネット連携型家電製品や家庭用ロボット等。これらをリードしているスタートアップ企業はなぜ少ない資金や人員で未だ世の中にないハードウェアを設計・製造できるのか。IoTを支えるソフトウェアだけでなくハードウェア技術の潮流にも触れながら、日本以外の国におけるトレンドを含めて学ぶ。

学習目標

情報の法的価値と法的規制 (担当:苗村博子)

国境に関係なくやりとりされる情報の価値や規制について,各国の法的違いを学ぶことで,情報のグローバルな取り扱う能力を養成する。

金融業務における暗号技術の応用と国際標準化 (担当:岩下直行)

暗号技術がそのユーザーである金融業界とともに進化してきた歴史を学ぶとともに、今後も発生するであろう暗号危殆化に対処していく能力を養成する。また、仮想通貨などの新しい応用事例の実態と、その原理を学ぶ。

IoT先端技術とその展開 (担当:岩佐琢磨)

IoTを構成するハードウェア的、ソフトウェア的な技術要素を理解し、これらがどのようにして最終製品として仕立て上げられるかのプロセスを理解する。また、ハードウェアスタートアップを取り巻く周辺環境について技術的側面のみならず、資金的側面や市場全体のなかでの必要性などについて理解することを目標とする。

知識単位

EUのデータ保護指令、アメリカの経済スパイ法、暗号危殆化、国際標準の役割、OAuth認証、ブロックチェーン技術、仮想通貨、ICOモジュール化、オープンソース、製造方法、オープンイノベーション、HaaS、スタートアップ

実践情報セキュリティとアルゴリズム

実践情報セキュリティとアルゴリズム

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • 河内 亮周大阪大学

授業の目的・概要

  1. RFIDタグや携帯端末等、IoT機器におけるデータ秘匿やデータの偽造を防ぐ技術として脚光を浴びている楕円曲線暗号について解説するとともに、その実装も行う。応用編では、セキュリティが利用・導入されているシステム、製品の課題等を学び、セキュアシステム設計に必要な脅威分析、運用や実装について概観する。具体的には、システム管理保護技術、サイバーセキュリティ、OSアクセス制御、PKIの仕組みについて理解する。
  2. 現代のアルゴリズムにおいて必要不可欠となった計算に乱数を活用する乱択アルゴリズムについて学習する。特にその基本的な設計技術および確率的な解析手法を学ぶ。

学習目標

  1. 暗号理論と情報セキュリティの基盤技術およびその構成要素を理解し、暗号理論と情報セキュリティを応用するアプリケーションと適切な実装や応用ができるようになる。
  2. 確率的な振る舞いを効果的に利用したアルゴリズムの設計手法を修得する。またアルゴリズムを確率的解析によって効率性・正当性を分析する手法を修得する。

知識単位

確率、事象、分布、和集合上界、多項式等価性判定、行列積検証、期待値、幾何分布、二項分布、クイックソート、Markovの不等式、Chebyshevの不等式、モーメント、クーポン集め問題Chernoff限界、成功確率増幅、多数決法、誕生日のパラドクス、ボールとビンのモデル、数え上げ法、確率論法、期待値法、脱乱択化、Markov連鎖、ランダムウォーク、2SAT、3SAT

セキュリティ基盤技術

セキュリティ基盤技術

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • 河内 亮周大阪大学

授業の目的・概要

  1. 情報セキュリティにおいて必要となる離散的な構造に対する数学的諸概念や考え方に習熟し、数学の各種定理を応用する方法について理解すること、及び
  2. 情報セキュリティ技術の数理的基盤である計算の理論における重要概念を修得し、その理論を情報セキュリティ技術へ応用する方法を学ぶことを目的とする。

学習目標

  1. 離散的な構造に対する数学的諸概念として、群、環、体、初等整数論の概念を理解するとともに、各種数論的アルゴリズムを習熟し、それらの情報及びセキュリティへの応用方法を習得すること。
  2. 計算を数理科学的に議論するための計算モデル(Turing機械、論理回路)の概要を理解し、計算モデルに基づいて情報セキュリティ技術の基盤概念(一方 向性関数、疑似乱数生成器等)の定式化に応用することを目標とする。

知識単位

Turing機械、論理回路、計算不能性、クラスP、クラスNP、NP完全問題、 クラスRP、クラスBPP、クラスZPP 帰着アルゴリズム、計算量仮定、Impagliazzoの五つの世界、一方向性関数、一方向性置換、落とし戸一方向性置換、疑似乱数生成器、識別不可能性、クラスMA、クラスAM、対話型証明システム、ゼロ知識証明システム、模倣可能性

高度セキュリティPBLⅠ(実践安全な公開鍵暗号の設計と解読PBL)

高度セキュリティPBLⅡ

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • Chen-Mou Cheng大阪大学
  • 河内 亮周大阪大学

授業の目的・概要

本科目では公開鍵暗号を用いてモノのインターネット(IoT)のデータを保護する方法を学び、実際に実装する方法について習得する。サイバーセキュリティの基礎である暗号には対称鍵暗号および公開鍵暗号の二種類がある。前者では各参加者は一つ以上の秘密鍵を事前に共有していることが仮定されるが、その秘密情報をいかに共有するかという問題は鍵共有問題としてよく知られている。n人のネットワークではn^2個の鍵を管理する必要がでてくるため、この問題はIoTへの応用に対して技術的な観点だけでなく管理的な観点からも特に困難かつ重要な課題である。

鍵共有問題は公開鍵暗号によって簡潔に実現ができる。利用者は一時利用のためのセッション鍵を通信相手の公開鍵で暗号化し、単にその暗号化された鍵を相手に送るだけである。対応する復号鍵の所有者のみがそのセッション鍵を復号し入手できることが公開鍵暗号によって保証される。しかしながら、そのような理論的に魅力的な解決方法をIoTに適用する場合、多くのIoT機器は計算・メモリ・通信能力について非常に限られた資源しか持たないという困難に直面することになる。さらに、多数のIoT機器を用いた攻撃も考えられる。

本PBL演習ではIoTのデータを保護する公開鍵暗号の実現方法さらには暗号攻撃手法を、実際に実装することで、習得することを目的とする。

学習目標

ユークリッドの互除法、バイナリ法、公開鍵暗号の概念、ElGamal 暗号、DH 鍵共有法、ρ法、指数計算法

知識単位

準同型暗号、クラウドコンピューティング、制限付き完全準同型暗号近似GCD問題、格子理論、電子投票(匿名性の確保のみ)、格子攻撃

高度セキュリティPBLⅡ(安全なデータ利活用のための準同型暗号PBL)

高度セキュリティPBLⅠ

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • 河内 亮周大阪大学
  • 奥村 伸也大阪大学

授業の目的・概要

本科目では暗号化したまま統計処理などが可能な準同型暗号やその応用と課題を学び、実装する。情報化社会が進むにつれ大量のデータをクラウドに預ける企業などが急激に増えてきた。さらに、クラウドサーバーはそれ自体が高い演算処理能力のあるマシンであるから、預けたデータの統計処理等が可能であり、様々なアプリケーションを提供することができる。しかし、クラウドデータの漏洩や信用できないクラウド管理者への対策としてデータを暗号化した状態でクラウドに預けることが望ましいが、通常の暗号による暗号化では、暗号化データを処理してしまうと正しく復号ができなくなってしまう、という問題がある。そこで、暗号化データに対して暗号化した状態で特定の演算処理を行うことで、復号後に望んだ平文の処理結果を手に入れることができる、準同型暗号が非常に注目されており、GentryやDijkらにより暗号化したまま加法と乗法両方の演算が可能な完全準同型暗号が提案されて以降、改良や応用に関する研究が活発に行われている。本PBL演習では、暗号化されたデータを安全に利活用するための準同型暗号について、理論・応用・安全性について実際に実装することで習得する。

学習目標

準同型暗号の理論から応用・攻撃について学び、実際に実装することで習得すると共に、準同型暗号の有用性や実用化のための課題について体感する。

知識単位

準同型暗号、クラウドコンピューティング、制限付き完全準同型暗号近似GCD問題、格子理論、電子投票(匿名性の確保のみ)、格子攻撃

高度セキュリティPBLⅢ(実践CTF)

高度セキュリティPBLⅢ

担当教員

  • 園田 道夫(独)情報通信機構
  • 新井 悠トレンドマイクロ(株)

授業の目的・概要

本科目では情報セキュリティ分野における各種のカテゴリの習熟度を確認するための演習に取り組む。情報セキュリティ分野の技能検定については、筆記による情報処理試験やその他民間の試験がよく知られている。一方で、実践的技能を自ら主体的に判定する方法としてCapture The Flag方式の問題を実際にプログラム開発などを通じて解き、得点を獲得する手法がある。本科目においては、まずCTFに取り組むための基礎的な知識を演習形式で学習する。その上で、CTF形式の演習に取り組むことで、参加者の実践的技能が十分に獲得できている科目と、そうでない科目を経験として得ることで、さらなる自らの技能向上に取り組むための一助とする。

学習目標

情報セキュリティ分野に関する実践的技能を自主的に向上させていく能力を養成する。

知識単位

CTF、バイナリ、ヘッダ、メタデータ、通信プロトコル、フォレンジック

高度サイバーセキュリティPBLⅠ(包括的サイバーセキュリティ演習)

サイバーセキュリティPBLⅠ

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • 高野 祐輝大阪大学

授業の目的・概要

一般的に、サイバー攻撃は、探索活動、侵入・感染、侵入・感染時攻撃、侵入・感染後攻撃と言うように、いくつかの段階を踏んで行われる事が多い。そのため、サイバー攻撃に適切に対処するためには、マルウェア解析や暗号技術といった要素技術の習得のみではなく、サイバー攻撃の各段階における手法と防御技術を系として捉え、包括的に理解し、適切なネットワーク設計をする必要がある。そこで、本PBLでは、仮想エンタープライズネットワークを用いて、サイバー攻撃における各段階の手法を学習するとともに、ネットワークレベルでの対策手法とネットワーク設計の演習を行う。本PBLでは攻撃手法学習、ネットワークレベル防御演習、検疫ネットワーク設計演習の3つを行う。

  1. 攻撃手法学習
    攻撃学習では、SYNスキャンなどの各種スキャン方法、辞書攻撃、リフレクション攻撃などの攻撃手法について学ぶ。
  2. ネットワークレベル防御演習
    ネットワークレベル防御演習では、OpenBSDのPF等に代表されるのパケットフィルタリング機構を利用し、上記攻撃手法学習で学んだ攻撃手法に対するネットワークレベルでの対策手法を習得する。
  3. 検疫ネットワーク設計演習
    検疫ネットワークの設計を行うことで、セキュアなネットワーク設計を行う方法を習得する。

学習目標

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知識単位

パケットフィルタ、カーネルバイパス技術、パケットフィルタ、バイトコードインタプリタ、レジスタマシン、オートマトン、正規表現

高度サイバーセキュリティPBLⅡ(ネットワークトラフィック処理の基盤技術と実装)

サイバーセキュリティPBLⅡ

担当教員

  • 宮地 充子大阪大学
  • 高野 祐輝大阪大学

授業の目的・概要

ネットワークトラフィック処理技術は、スイッチングやルーティングといったネットワークの基本機能を実現する技術であるだけではなく、ファイアウォールや侵入検知システム(IDS)といった、ネットワークセキュリティ機器・ソフトウェアを実現するための基礎技術でもある。特にネットワークトラフィックに対するパターンマッチは、ファイアウォールやIDSを実現するために必須の技術である。このパターンマッチは、バイトコードインタプリタである疑似レジスタマシンを用いて行われることが多い。例えば、BSDやLinuxなどのオペレーティングシステムでは、BSD Packet Filter(BPF)と呼ばれる疑似レジスタマシンが用いられ。また、正規表現を実装する方法の一つとして、非決定性有限オートマトンを模倣する疑似レジスタマシンが用いられる事もある。

そこで、本PBLでは、ネットワークトラフィックに対してパターンマッチを行うための疑似レジスタマシンの設計と実装を行い、ネットワークトラフィック処理技術について理解を深める。また、より高度な課題として、本演習で実装した疑似レジスタマシンを、netmap等に代表されるカーネルバイパス技術の上に適用し、実践的なネットワークトラフィック処理機構の実装を行う。カーネルバイパス技術を用いると、専用ハードウェア無しに、一般的なコンピュータを用いてソフトウェア処理のみで、高速にネットワークトラフィック処理を行えるようになる。

学習目標

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知識単位

パケットフィルタ、ファイアウォール、異常検知、検疫ネットワーク、コンピュータネットワーク、UNIX

高度サイバーセキュリティPBL Ⅲ(高度セキュアネットワーク設計演習)

サイバーセキュリティPBL Ⅲ

担当教員

  • 明石 邦夫情報通信研究機構
  • 宮地 充子大阪大学
  • 高野 祐輝大阪大学

授業の目的・概要

巧妙化するサイバー攻撃に対して、様々な防御手法を設けることで脅威に対するリスクを下げることができる。しかしながら、サイバー攻撃の巧妙化に加えて、サービスが多様化したことで対策するべき範囲が広がっている。そこで、様々なセキュリティ機器を組み合わせてインシデントの発生確率を下げる多層防御が用いられている。本演習では、まず複数の特徴が異なるセキュリティアプライアンスを用いて、その動作を理解する。そして、これらのセキュリティアプライアンスを使用し多層防御の考え方、構築手法を習得することを目的とする。

  1. 多様化するサービスと巧妙化する攻撃手法
    ウェブサービス、クラウド、メールなどのサービス、それぞれのサービスを狙った巧妙化する攻撃から守るための技術について習得する
  2. 多層防御の仕組み
    想定される脅威と対策について、適した箇所で防御する多層防御の仕組みについて習得する
  3. 多層防御ネットワーク設計演習
    サービス形態に合わせたセキュリティ機器を含めたネットワーク設計手法について習得し演習を行う

学習目標

実際の商用ネットワークで利用されている複数のセキュリティアプライアンスを利用すること、セキュアなネットワーク運用を行うための基礎技術を習得する。また、それら複数のセキュリティアプライアンス正しく利用し、多層防御的なネットワークを設計できるようになる。

知識単位

コンピュータネットワーク、多層防御、セキュリティアプライアンス、ファイアウォール、NFV

情報ネットワーク経済学

担当教員

  • 東野 輝夫大阪大学
  • 新井 圭太近畿大学
  • 山口 弘純大阪大学

授業の目的・概要

講義を通じて、情報ネットワークと経済学、政策との関連を理解する。また、近年の情報セキュリティ意識の高まりを受け、経済学の観点から情報セキュリティにかかるコストについて議論する。

学習目標

以下の学習を行い、情報ネットワークと経済学、政策との関連を理解できるようになることを目標とする。

  1. 市場経済のメカニズム(Market Mechanism)
  2. 経済システムと厚生 (Economic System and Welfare)
  3. 規制経済学 (Regulatory Economics)
  4. 情報経済学 (Economics of Telecomuunication)
  5. マクロ経済と情報通信 (Macroeconomic perspective)

知識単位

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講義スケジュール

講義で絞る

4/11(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第1回 宮地(1)
4/13(金)セキュリティリテラシー 第1回 ガイダンス 18:00
4/18(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第2回 河内(1)
4/25(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第3回 宮地(2)
4/27(金)セキュリティリテラシー 第2回 18:00 上原(1)
5/9(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第4回 河内(2)
5/16(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第5回 宮地(3)
5/23(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第6回 河内(3)
5/25(金)セキュリティリテラシー 第3回 18:00 岩下(1)
5/30(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第7回 宮地(4)
6/1(金)セキュリティリテラシー 第4回 18:00 上原(2)
6/6(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第8回 河内(4)
6/9(土)セキュリティリテラシー 第5,6回 10:30-12:00, 13:00-14:30 猪俣(1,2)
6/13(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第9回 宮地(5)
6/15(金)セキュリティリテラシー 第7回 18:00 苗村(1)
6/20(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第10回 河内(5)
6/23(土)セキュリティリテラシー 第8,9回 10:30-12:00, 13:00-14:30 猪俣(3,4)
6/27(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第11回 宮地(6)
7/4(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第12回 宮地(7)
7/6(金)セキュリティリテラシー 第10回 18:00 岩下(2)
7/7(土)セキュリティリテラシー 第11,12回 10:30-12:00, 13:00-14:30 岩佐(1,2)
7/11(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第13回 河内(6)
7/18(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第14回 宮地(8)
7/20(金)セキュリティリテラシー 第13回 18:00 苗村(2)
7/25(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第15回 河内(7)
7/27(金)セキュリティリテラシー 第14回 18:00 上原(3)
8/1(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第16回 河内(8)
8/3(金)セキュリティリテラシー 第15回 まとめ 18:00
8/6(月)情報ネットワーク経済学
8/7(火)情報ネットワーク経済学
8/8(水)情報ネットワーク経済学
8/8(水)セキュリティ基盤技術(水曜6限) 第17回 予備日
10/3(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第1回 河内(1)
10/10(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第2回 演習(0)
10/17(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第3回 宮地(1)
10/24(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第4回 河内(2)
10/31(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第5回 宮地(2)
11/7(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第6回 河内(3)
11/14(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第7回 演習(1)
11/21(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第8回 河内(4)
11/28(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第9回 宮地(3)
12/5(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第10回 河内(5)
12/12(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第11回 宮地(4)
12/19(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第12回 河内(6)
1/9(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第13回 演習(2)
1/16(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第14回 宮地(5)
1/23(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第15回 河内(7)
1/30(水)実践情報セキュリティとアルゴリズム(水曜5限) 第16回 演習(3)+試験
12/08-09
(調整中)
実践安全な公開鍵暗号の設計と解読PBL(後期集中)
1/12-13安全なデータ利活用のための準同型暗号PBL(後期集中)
1/26-27
(調整中)
実践CTF(後期集中)
未定包括的サイバーセキュリティ演習(2019年度開講)
未定ネットワークトラフィック処理の基盤技術と実装(2019年度開講)
未定高度セキュアネットワーク設計演習(2019年度開講)

受講者リスト

comming soon.

受講申込について

ProSecに関する大阪大学大学院科目等履修生高度プログラムについてはこちらをご覧ください。

受講に関するアンケートを実施しております。アンケートには、Googleフォームを利用しています。
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アンケートはこちら(要Googleログイン)
受講料1単位 14,400 / 入学金 28,200 / 検定料 9,800
申込期間 春~夏学期(4月入学)
2018年22832
秋~冬学期(10月入学)
2018年615727
ProSec×大阪大学

大阪大学のProSec受講希望の方は、
myj-pro.seccap.staff@crypto-cybersec.comm.eng.osaka-u.ac.jp
宛に「ProSecの受講申込」の件名で送付してください。

メールを送る

大阪大学 大学院工学研究科 教授 宮地充子
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1

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