”公開鍵暗号モジュールの効率的な更新に関する考察”

　現在，暗号モジュールは様々なシステムで使われるようになってきた．しかしながら，使用している暗号モジュールの変更を考慮して構築されたシステムは殆どない．しかし，暗号モジュールが攻撃された場合には，攻撃されたモジュールを安全なものに交換する必要がある．一方，暗号モジュールの更新時には，システム全体の安全性を低下させることなく暗号モジュールを更新するような新しいスキームを構築する必要がある．本研究では，オープンなネットワークを対象として公開鍵暗号モジュールの安全な更新について検討する．まず暗号モジュールの更新時における致命的な攻撃を述べ，そしてその攻撃に対抗でき，かつ暗号モジュールを柔軟に変更できるプロトコルを提案する．また，本方式では暗号モジュールの利用者が個別に更新することとしているが，この場合は各利用者間における暗号モジュールの同期を維持することが重要となる．そのために，暗号モジュールの同期をとるためのアルゴリズムについても検討する．

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