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    ”耐タンパソフトウェアに関する研究”


     インターネットを代表とするコンピュータネットワークの普及により,ソフト ウェアの流通形態が変化しつつある.従来はバイナリ形式で配布されていたも のがソースコード形式での配布へと移行している.ソースコード形式のソフ トウェアは悪意のある第三者により解析され,知的財産権の侵害や秘密情報の 漏洩が起こる危険性がある.ソフトウェアの知的財産権や秘密情報を保護する ためには,難読化を行って保護する手法が有効である.本研究では,ソフトウェ アの難読化手法について研究を行う.

     従来,多くの難読化手法が提案されてきているが,それらの難読化の効果につ いては定性的な評価が中心で,定量的な評価はほとんどなされていない.

     2000年,Wangらはポインタ解析が静的解析で困難なことに着目し,難読化され たプログラムの解析の困難さをある程度,定量的な評価を示すことが可能な手 法を提案した.しかし,Wangらの手法は解析の対象が手続き内解析にとどまっ ており,一般に複数の手続きで構成されるソフトウェア全体に対してはさほど 有効ではない.また,手続き間解析は一般に困難なことが知られているため, 手続き間解析を考慮した難読化手法があれば,その効果は期待できる.

     そこで本研究では,手続き間の呼出し関係に着目したC言語を対象とする難読 化手法を提案すると同時に,関数ポインタの静的解析の困難さを示すことで, プログラムの解析の困難さに一定の定量的な根拠を与える.


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