ペアリングを利用した楕円曲線暗号は近年盛んに研究されている.ペアリングとは$E (\Fq)$ の部分群から$\F_{q^k} ^*$への写像であり,像の拡大体の拡大次数$k$を埋め込み次数と呼ぶ.ペアリングを用いた暗号構築ではこの埋め込み次数の値が非常に重要である.一般的に埋め込み次数は定義体のサイズに比例するので暗号にペアリングを利用する場合,埋め込み次数が非常に大きな値となる確率が高い.
埋め込み次数は楕円曲線により決まるので,暗号利用に適した埋め込み次数を持つ楕円曲線を構成する事はペアリングを用いた暗号方式の設計には必須である.本研究ではある特定の埋め込み次数を持つ曲線を生成する方法について述べる.

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