ワイヤレスセンサネットワークのセキュリティに関する研究
現在,ワイヤレスネットワーク(WSN)のセキュリティに関する研究としてForward secrecyやBackward secrecy,Self Healingなどの性質を満たす方式が提案されている.特に近年ではセンサ同士が協力して鍵やデータの管理・認証を行う方式が注目されている.WSN では計算能力や電源容量に限界があるため,ストレージ及び通信のオーバーヘッドを低く抑えなければならない.既存の方式では共通鍵暗号方式や一方向性ハッシュ関数を用いることで計算能力の低いセンサでも安全性を確保している.しかしながら,Forward secrecy,Backward secrecy,Self Healing まで満たすとセンサのストレージや通信のオーバーヘッドが大きくなる問題がある.本研究の目的は,センサ同士が協力するというアイディアを利用しWSN に必要なセキュリティ要件・資源的制約を満たすとともに,ストレージ及びオーバーヘッドが少ない鍵・データの管理及び認証に関する方式を提案することである.